では確定拠出年金についてどのようなイメージを持っているでしょうか？
確定拠出年金の多くが元本割れしているとか、運用が悪いとか、運用が怖いだとか...
これらは非常に間違ったイメージです。

確定拠出年金は定期預金で運用するということを選ぶことができます。
定期預金であれば、元本は保証されますので、元本割れすることはありえません。
それから運用が怖いというふうに思っているのは「運用に関する教育やアドバイスが不足していた」というのが原因ではないでしょうか。

また、確定拠出年金といえば毎月の掛け金の拠出コストを企業側が負わなければならない
このようなイメージもあるかと思います。
確かに従来の確定拠出年金では掛け金を企業が負いました。
給与に上乗せして、掛け金を企業が負担するというかたちです。 一方で、選択制確定拠出年金は、掛け金の拠出コストを企業が負担しないというシステムになっています。
選択制確定拠出年金は、給与の金額の中から従業員一人ひとりがいくらを掛け金にまわすのかを、従業員から会社に頼むというシステムになります。

この掛け金は、給与の算定基準から外れますので、その分企業も従業員も社会保険料の削減が期待できます。
選択制確定拠出年金を導入して、従業員が掛け金をかければかけるほど社会保険料が減るというかたちですので、削減枠の中で、選択制確定拠出年金の運営管理コストをまかなうことができますし、差分は企業にとって純利益になります。

こうして企業側の新たな負担なしに、従業員の年金制度をつくることができるわけです。

確定拠出年金は、従業員にとってもっとも有利に老後資産がつくれるようにできています。
それは国が定めた年金制度だからです。
確定拠出年金はトリプル優遇税制をうけています。
まず、掛け金をかければかけるほど所得税、住民税、それから社会保険料が減ります。
運用中の運用益には課税されません。
さらに、運用に投資信託を選んだ場合の手数料が無料です。

入り口は非課税、運用中も非課税の上に手数料もかからない、そして60歳で受け取りが始まるのですが、一時金で受け取った場合は、退職所得扱いになります。
退職所得は、退職所得控除がありますので、多くのかたが非課税となります。

このように、入り口-中-出口、全部税制優遇されているという
従業員にとっては、もっとも有利な老後資産づくりというシステムになっています。